日記 2004/05/01

松代町再訪 6

ケーキおにぎり
「まつだい雪国農耕文化センター」に入り、休憩。
昨年、ここで食べたおにぎりセットの味が忘れがたく、まだ昼間の蕎麦が胃の中に残っていそうなのについつい注文。米がうまい! 今回は具だくさんの鮭の粕汁がよかったなあ。
ケーキは小豆のチーズケーキ。これも美味。

この食堂から棚田を見ると、「棚田」という作品の中で本物の農夫(農家の夫婦)が農作業をしていました。まさに地元融合のアート! ↓
「棚田」と実物の農家の夫婦
「まつだい雪国農耕文化センター」はいいところです。入館料500円ですが、「手で触れるアート作品展」というのをやっていて、楽しめました。
ルノアールの彫塑やガウディの銀メッキ作品などを含む、いろいろな立体造形物を、目隠しをして触りながら進むという趣向。
最初に手で触ってイメージを思い描き、その後、実際に目で見て、思い描いたイメージとのギャップを知るわけ。
ルノアールは晩年、実際に失明したそうで、裸婦像の彫塑は失明してからの作品だとか。
なかなかよい企画でした。写真撮影禁止とのことで、紹介できないのが残念。
トイレ

トイレの出口
赤い階段 ここは建物自体がアート作品で、各ブースやトイレ、エレベーターホール、階段にいたるまで、一風変わった作りになっています。
トイレはご覧の通り真っ赤。
しかも、中に入って用を足し、出ようとすると……。あれれ? どこから入ってきたんだっけ? と、みんな戸惑うという趣向。3つ並んだドアのうち、左右は大便所。真ん中が出入り口なんですが、みんな一瞬戸惑って、恐る恐るドアを1つずつ確認する羽目になります。
しかしこれじゃあ、おちおちウンコもできませんねえ。ひっきりなしにドアをノックされたりして……。

帰り道、「みどりのなかのしろいはこ」という作品を見るために「星と森の詩美術館」というところを訪れたのですが、ここは完全に寂れていました。つぶれてしまったのかも。
木版画、彫刻、刀剣を展示してあるとのことですが、美術館を取り囲む彫刻群がどうにもこうにも……。まあ、コメントは控えましょう。
美術の価値、美意識、芸術性……こうしたものはどう定義され、どう評価されるのか、根本的に悩んでしまいます。
風呂屋の壁に描かれた富士山のペンキ絵も、「アート」と呼ぶことはできるし、実際、すばらしいものもあるかもしれません。世の中、いろんなものがあって、いろんな美意識、趣向の人がいていいわけですが、「分かる/分からない」ではなく、「明らかにひどい」と確信できるものもあるということですね。
美術館の置かれた場所はとても雰囲気のいい場所でしたが……↓
星と森の詩美術館
そんなわけで、2003年に見逃した分を中心に、松代町再訪リポートでした。

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