↑家の周りにふきのとうが出始めた。
さっそく採って、天麩羅にして食べた。↓


 

■越後日記98


98/04/07

   雪がこいも外し、ようやく一段落……となるはずだが、次から次へと何かすることが見つかる。

↑雪がこいを外したタヌパックスタジオ越後

 そもそもこの越後の家は、5,6年前に車一台分くらいの値段で購入したものである。土地が500坪くらいくっついていて、水道や電気はもちろんのこと、なんと都市ガス、本下水まで完備しているのである。ここから先はもう家一軒ない山の中で、農作業の車しか入ってこない。この集落の総戸数は30戸に満たない。そんなど田舎に都市ガス&本下水!
 都市ガスはとってもありがたいのだが、本下水は余計である。これだけ土地があれば、土壌浄化ができる。
 購入後、真っ先に着手したのは土壌浄化システムの設置だった。エントロピー読本に載っていた図面を参考に作った。そこにウォシュレット付きのトイレをつないでいる。
↑自慢のトイレと洗面所。檜の床と地元新潟杉の壁。家を購入後、すぐに直した。トイレの掃き出し口窓はレトロな感じがいいかなと思って、わざと残したのだが、やっぱり余計だったかもしれない。冬はここから冷気が入り込む。一度、便器の内側に入っている水が凍結し(サイホン式水洗便器は横の部分に薄い水溜スペースが隠れている)、割れてしまった。

 これでなんの問題も生じない。土地に余裕がある田舎では、下水道などはまったく不要なのだ。
 問題は、合成洗剤を垂れ流す現代生活。我が家では合成洗剤というものを一切使わない。食器洗い、洗濯、入浴からシャンプーまですべて石鹸製品。だから土壌浄化システムでOKなのだが、合成洗剤を使う限り、土壌バクテリアが死んでしまうので、この優秀なシステムが機能しなくなる。合成洗剤はいいところが一つもない。合成洗剤を使うために大規模な本下水道工事をやっているというのは本末転倒もいいところ。
 
 部屋数は6つで、1階に8畳、8畳、7畳半(DK)。2階が8畳+α、8畳+α、7畳半(ロフト)という構成。2階の「+α」というのは、下の回り廊下に合わせて普通の8畳より幅が数十センチ広いのである。畳8枚入れてまだ余っている。
 壁は少しずつ自分で板壁に張り替えている。杉板を15坪分くらいずつ注文し(それで数万円。節だらけのいちばん安い板。しかも生乾きなので安い)、パコパコ打ちつけていく。

↑上は1階の8畳の一つ。壁は自分で板壁にした。下左の風呂場や下右の階段横の壁も板を張って見栄えよくした。階段スペースは斜めカットが多くて苦労する。

 階段を上ると、右手にロフトがある。ここは去年、数日かけて大改造した。以前は埃だらけの物置(別名「蟲の間」)だったが、床を張り、壁を張り、お客用の寝室にも使えるようにした。

↑左がロフトの入口。引き戸だが、表面にはたくさんの狛犬の写真がコラージュしてある。もちろん全部自分で撮影したもの。
右がご自慢のロフト。

 床張りというのは初体験だったが、まあまあうまくできた。以前は腐った畳が敷いてあったのだが、裏庭に捨てて置いたらどんどん腐って消滅していく。エコロジカルだなあ。現代のスタイロ畳なんかだとこうはいかない。発泡スチロールで芯ができていたりするから。昔のものはすべて最後は土に還るようにできている。
 ロフトの窓は二つあり、西側の窓からは田圃が、南側の窓からは裏庭と杉林が見える。


↑ロフトの窓から見える景色。上は西側の窓。田圃が見える。田植え直後は蛙が大合唱する。
 下は南側の窓。ここからタヌキウォッチングをする。

 で、普段は2階の8畳間(東側)で仕事をしているのですよ。こんな感じ。
↑とっちらかった仕事机周辺。この机も自作した。机の上に置いてあるのが、愛機ジロ。


(back to index)
一つ前の日記を読む。
次の日記を読む。

新・狛犬学