あなたの音感は何型か? ──絶対音感の誤解
著者:たくき よしみつ
B6判 112ページ 無線綴じ オンデマンド印刷
価格:820円+税 送料:220円(税込)
同じ音楽を聴いているのに感動の仕方や「聞こえ方」がまるで違っている……それは個人が持っている「音感型」が違うから。
「安全漫才」みやぞん氏は聞いたメロディをすぐにピアノで弾いてみせるが、全部自分が弾きやすいFキーに移調して弾いていた。これは「絶対音感」ではなく、「相対音感」があるから。
逆に、譜面があればどんな難曲でも弾けるのに、譜面がないと簡単な歌の伴奏も弾けない人もいる。どちらが幸せな音感なのか?
世間で「絶対音感」と呼ばれている音感は、「絶対」ではなく、一定の条件のときにだけ発揮できる「固定音感」である。
自分の音感型を知れば、今からでも音楽の世界が一気に広がるかもしれない。我が子の教育も間違わないかもしれない。
世にはびこる「絶対音感」の間違った認識を正すところから始まり、深くて面白い「音感」の世界を旅するガイドブック。
目次
■はじめに
第一章 絶対音感の誤解
- 遠い「拒絶」の記憶
- 間違いだらけの「絶対音感」
- 人間音叉能力とドレミ音感は無関係
- 基準点が変われば「絶対音感」の定義も変わる?
- 「絶対音感」の持ち主は古楽器の演奏ができない?
- 高級カセットデッキでも保証できない「元の音」
- 正しく調律されたピアノは狂っている?
- ピタゴラスコンマのジレンマ
第二章 「相対音感」とは何か?
- 絶対音感と相対音感
- 人間音叉的音感と音楽的才能はまったく別
- 絶対音感とコンピュータ
- メロディは相対音感の産物
- 小林亜星VS服部克久盗作訴訟に思う
第三章 移動ドと固定ドの抗争
- 移動ドと固定ド
- クラリネットの『アマリリス』
- 鈴木メソードと移動ド
- バイエル32番に潜む怪物
- 固定ドvs移動ドの仁義なき戦い
- 「固定ド」の罪
- 音名で歌うのは無理
- 階名と音名をごちゃ混ぜにする愚
- 『グリーンスリーブズ』の迷宮
- 12音全部に名前をつければ解決するという問題でもない
第四章 「音楽的」音感とは?
- 2つの絶対音感、2つの相対音感
- 「実音固定ド」と「譜面固定ド」
- ミシラソと鳴ってもラミレドと聞こえる移動ド音感
- 移動ド音感は鼻歌作曲派の音感
- ウグイスはドレミを知らないのに歌っている
- 再生能力と創造力
- ドレミ音感が日本人的音感を殺す?
第五章 あなたの音感は何型か?
- 天才作曲家は固定ドだった!
- ドレミで歌えないメロディがかっこいい
- 長調・短調以外の音階でも相対音感はつくのか?
- 相対音感「モード型」人間の存在
- ドレミファは長調・短調だけでいい?
- あなたの音感は何型か?
- 自分の「音感型」を知れば音楽の世界が広がる
第六章 デジタル時代の音楽教育
- 音楽の危機
- 狭い居間に生ピアノの愚
- バイエルをやらせる教師は疑ってかかれ
- 最初はシンプルなデジタルピアノを買う
- なにか一つは生の楽器を
- 幼児期の「音感教育」は必要か?
- 大人になってからでも諦めることはない
- 大切なのは「よい音楽」をたくさん聴かせること
■あとがき
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