ぺしゃんこ(承前)

日記 2005/05/29-2

家はみごとなまでにぺしゃんこで、瓦礫の下から何かを救出するなんてことはまったく不可能。覗き込んだら、地蜂の巣があった。風呂場の壁の裏側に巣くっていたらしい。

雪が溶けるときに引っ張られて、剥がれてしまった壁板。
地震にもびくともしなかった新築の車庫が、豪雪には耐えられなかったらしくて、波板は剥がれ↑、土台は一部崩れていた↓。雪のちからはものすごいのだなあ。
雪の重みよりも、溶けるときに引っ張る力で壊れてしまう。越後の雪はベタ雪なので、凍りつくとすごい力で張り付いたものを引っ張るのだ。

地震では平気だったのに、雪で壊れた土台
家の裏側の地割れはますます大きくなっていた↓
地割れ
その地割れの脇には、今年のゼンマイが芽を出している。
こうした山菜を採りに、村外の人たちが今年もせっせとやってくる。村から住民がいなくなったのでやりたい放題らしい。
村は集団移転が決まったが、向かいのおばさんは今もときどき、電動車椅子で片道40分かけて、仮設住宅からここの畑まで通ってくる。今朝も茄子を植えにきていたそうだ。
隣の畑の主は、柿崎に避難しているが、そこから数百キロの道のりを軽トラックでせっせと通ってきては、畑を耕している。
「どうしても今年はアスパラを植えてみたくて。でも、ガソリン代がかかってどうにもならない」
もちろんみんな商売ではない。そこまで人を惹きつける「土」の魅力というのもすごいな、と思う。
帰り際、葱をいっぱいもらった。
遠景
もう、住めなくなってしまった土地。次に来るときは瓦礫も片づけられて更地になっているだろう。
しっかり目に焼き付けておかなくては。
小高集落は完全に田圃を放棄してしまったが、川口町も小千谷市も、ポツポツと水田に水を引いている光景が現れた。まだまだ田圃の復旧率は半分にも満たないだろうが、こうしてまた魚沼米は作り続けられる。


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